訪問歯科に興味のある歯科衛生士さん必見!!仕事内容のご紹介します
訪問歯科衛生士の仕事内容って、勤める歯科院が往診してなかったりすると経験したことのない歯科衛生士さんにとってはイメージが湧きずらいですよね?
今日はそんな疑問にお答えできるように、訪問歯科衛生士の仕事内容についてお話ししていきますね。
最初の頃ってどうやってたんだろうか(・・?
若干、思い出せない所もありますが参考になれば良いなと思っています。
訪問歯科衛生士の仕事をご紹介
①アポイントの調整
アポイントの調整は大変ですが、とても重要だと思っています。何故かというと、ルートを上手に組まないと移動ばかりの時間が増えてしまうからです。なので、南ブロック・北ブロックなど上手に組むようにして移動距離を減らしています。
訪問診療の移動距離は半径16キロ圏内と決められています。
最初の頃は『半径16キロってどうやって出すねん』って思っていましたが、今はグーグルマップの機能を上手く活用して直ぐに半径 16キロ圏内を出せるようにしています。グーグルさんに感謝です。
実際は南ブロック・北ブロックなど上手にアポイントを組みたい所ですが、要介護度が上がるほどサービスが多いので、他のサービスの時間にかぶらないようにアポイントを組むようにしますが無理な時もあります。
ケアマネさんの中にはサービス提供書を送って下さるケアマネさんもいますが、地方ではまだまだ送られてこない方が多いので、利用者さんの家族に直接聞いたりしながらアポイントの調整を工夫しています。サービス内容がいきなり変わっていることもありますw
また、病院に往診に行く時は経鼻経管栄養の方や胃瘻の方は栄養時間の前に行ったり、栄養後1時間以上空けてから往診するようにしています。
栄養時間は病院によって違うので看護師さんに聞くようにしています。
経鼻経管栄養・胃瘻の方への口腔ケアについては↓こちらを参考にしてみて下さい。
②持ち出す歯科材料発注・機材の管理
訪問診療や往診に行く時は機材や歯科材料の管理がとても大切です。『あーー!!アレを忘れてしまった』では治療がストップしてしまうので忘れ物のないように気を付けています。
な~んて偉そうに言いながら時々忘れ物しますw
毎日ではないですが、往診の機材のメインテナンスは歯科衛生士が行っています。特に気をつけているのは吸引機です。使用頻度も高く汚れやすいので、感染をおこさないように掃除しています。
また、往診の口腔ケアジェルやスポンジブラシなど院内での使用頻度の少ない物は往診独自で購入するようになるのでこちらも歯科衛生士が行っています。どこの医院もコストを削減するように院長から言われている医院は多いんではないでしょうか?私達の医院もできるだけコストがかかり過ぎないように、同じ製品でも歯科業者で購入した方が安いのか?インターネットで購入した方がやすいのか?比較しながら購入しています。
使用頻度の高い物はエクセルなどを使ってどこが安いのか、リストアップしておくと良いかもしれません。
③患者さん家族への連絡・報告
患者さん家族への連絡やケア回数の確認なども主に歯科衛生士が行っています。
訪問診療専用のスマホと歯科医院の番号を両方家族に伝えています。訪問診療専用のスマホで連絡が繋がらなければ、医院に直接かけてもらうようにしています。
院内兼任している歯科衛生士さんは大変ですよね。私もまだ少し院内もしていますが、治療の補助についている時に連絡が重なる時があります。重なったら大変(;・∀・)
ご家族さんのに電話をかけてもらう時間を指定しておいてもいいかもしれませんね。
④専門的口腔ケア
口腔ケアは歯科衛生士さんの本業なので、特に何か書く必要はないかもしれませんね。
口腔ケアプランを作成したり(実際はあんまりできてないかも)利用者さんの状態によっては間接訓練なども行っています。
私の勤める歯科医院は、まだ摂食嚥下には大きく携われてません。今後の目標です!!
口腔ケア用品に悩んだ時は、こちらを参考にしてみて下さいね(^^)/
⑤他職種との連携・共有
医師・看護師・言語聴覚士・ケアマネージャー・病院や施設に勤める歯科衛生士・介護士との情報共有・連携なども主に歯科衛生士が行っています。
今でこそできるようになりましたが、最初の頃は正直な所、すごく緊張&混乱してましたね(^^;)勇気いりました。傷つくこともありました。
でも、利用者さんや患者さんの状態を知るには必要不可欠です。独断で行わないように気を付けましょうね(^^)/
エピソード
担当している、利用者さんの状態が悪くなって入院することになりました。食事も口から食べることが難しくなり、このままの状態でいくのか・経鼻経管栄養をするのかの判断になったようです。利用者さんもまだ少し若かった為、ケアマネージャーは『経鼻経管栄養をしたらもっと生きられるのに』と感じたそうです。ですが、ご家族は最後まで経鼻経管栄養はしないという選択をされました。
最後は家族が判断する事なので、こちら側は口を出すことはできませんが、ケアマネージャーは長い間、担当されていたのでやりきれなかったのかも知れません。
家族とケアマネージャーの仲が少しこじれてしまったので、ケアマネージャーさんから相談のお電話を頂きました。内容は省きますが、相談して貰えるようになるほど連携ができるようになってきたなぁ。と感じた出来事でした。
⑥書類等の事務作業
ここが1番大変かも知れません。訪問診療は書類がめちゃくちゃ多いことが大変です。訪問診療の見学に来た、他医院の歯科衛生士が『書類が多すぎて大変な上、院長が全然理解してくれない』と悩んでいました。院長からの言い分『書類作業がなかなか終わらないので、残業時間が増えている』とのことでした。
確かに、どちらの言い分にも納得でした。作業をスムーズにかつ早く終わらせるには、PCの活用は不可欠かもしれません。見学に来られた歯科衛生士さんはすべて手書きだったのでPCで作業するようにアドバイスさせて頂きました。
若い歯科衛生士さんは歯科の学校などでPCの授業もあるようですが、私のような30代後半の歯科衛生士は当時そんな授業もなく不慣れな方の方が多いんではないでしょうか?私も最初の頃は不慣れでしたが、今ではブログができるようになるまで上達しています。習うより慣れろです。
PCを使うと作業効率が良いので、まだ手書きの方は是非チャレンジしてみて下さいね。
また、手書き作業の医院の院長先生はPCへの移行を手助けしてあげて欲しいです。
⑦車の管理・メインテナンス依頼
車の点検やメインテナンス依頼も歯科衛生士が行っています。勤める医院はコーディネーターがいないので、歯科医師と歯科衛生士が全て行っています。
ガソリンを入れたりするのは勿論のこと、メインテナンスの依頼なども行っています。車がなかったら訪問診療ができないので、メインテナンスや事故しないことも大切です。
私の勤める医院は、結構山の奥まで行ったりしていますが今まで無事故なのが自慢できるところです。安全運転はで大事です。
また駐車場のスペースがなく、どうしても駐車すると邪魔になってしまう場所もあります。なので車のフロントに【ただいま往診中です。ご用の方はこちらまで連絡下さい】と往診スマホの番号を書いてフロントガラスに置いています。
それでも理解が得られない場合もありますが、しょうがないですよね~。
⑧1日20名診るまでの道のり
最初の頃は、お昼の12時に往診に出かけて13時には帰ってくるような往診スタイルでした。なので1人・2人を診るのが限界でした。今では1日20人程の患者さんを診ています。
口腔ケアの大切さを分かって貰えるように、無料検診を行ったり地域の方への勉強会なども行っていました。そんな事を3~4年続けていると少しづつ理解してくれる方が増えていき今の状態になりました。
⑨まとめ
超高齢化社会を目前にしている今の日本では、これからもっと歯科衛生士さんの力は必要になってくると思います。私の尊敬している先生もおっしゃってました。訪問口腔ケアができる歯科衛生士さんがもっともっと増えていき、最後の時間までお口で食事が取れるようになる方が増えるといいなと思っています。
今日も読んで頂きありがとうございました。