~舌のできものが心配な方へ~
おはようございます(^^)/
今日の訪問診療で課題が見つかったぴあすです(;^ω^)
前進あるのみです!!
今日は
お口のお話し
~舌のできものが心配な方へ~
をお話しをしていこうと思います。
何故なら、最近 舌癌を心配される患者さんが非常に多いからです。
歯科医院にも沢山の方が来院されています。
訪問診療に行ってもご家族の方からよく質問されます。
メディアの力は凄いですね~(;^ω^)
これから書く記事は、歯科医院に勤めて15年の私が歯科衛生士目線から感じたことを率直に書きますので、参考にしてみて下さい。
【目次】
①舌癌について
・舌癌とは
・できやすい場所
・どんな症状
②舌のできものが気になる方へ
・歯科医院や耳鼻咽喉科を受診する目安は?
・早期発見の大切さ
③何科に行けばいいの?
・病院の選び方
・セカンドオピニオンの大切さ
④ぴあすの経験談
・実際にあった舌癌患者さんのお話し
について詳しくお話ししてきますね。
①舌癌について
・舌癌とは
舌にできる癌で口腔癌の1つです。
舌癌の多くは舌を覆う細胞から発生します。
舌癌と診断される人には男性に多い傾向があります。
口腔癌の主な発生要因は習慣的な飲酒と喫煙や虫歯や合わない入れ歯による慢性刺激やお口の中の不衛生があります。
・できやすい場所
舌の両脇にできることが多く 舌の先端や表面の中央部にできることはほとんどありません。舌の裏側など見えにくい場所にも稀にできます。
・どんな症状
自覚症状としてはお口の中の異物感・しこり・しみる感じ・なかなか治らない口内炎があります。
進行すると、痛み・口の開けずらさ・出血・首のしこりなどが現れます。
⓶舌のできものが気になる方へ
・歯科医院や耳鼻咽喉科を受診する目安は?
◆口内炎が2週間以上治らない
◆痛みを感じる部分の粘膜が白くなっている
◆しこりがある
◆擦れたような痛みが続く
◆出血が続く
・早期発見の大切さ
舌癌の5年生存率を調べたデータによると‥
Ⅰ期⇒94.5%
Ⅱ期⇒78.7%
Ⅲ期⇒58.8%
Ⅳ期⇒45.1%
(2005~2009年の情報なので、今はもう少しよくなってると思われます。参考までに)
早期に癌が発見でき、腫瘍が小さく、リンパ節転移がなければ比較的予後良好です。
頸部のリンパ節転移をしてる時は予後は不良であることが多いです。
また、舌には沢山の機能があります
◆食べる、飲み込む
◆味を感じる
◆温度を感じる
◆話す(発音)する など
どれも生きていく上でとても大切な機能です。
③何科に行けば良いの?
・歯科医院の選び方
結論から言ってしまうと、耳鼻咽喉科か歯科口腔外科ですね(^^)/
個人的には歯医者の場合は口腔外科の先生に診てもらうのが1番だと思います。
口腔外科の先生は舌癌などの症例を沢山診てるからです。
やはり専門の先生に診て貰うのが安心かと思います。
『口腔外科の先生かなんて分からないよ~!』っていう声が聞こえてきそうですが‥
そうですよね~.
そりゃそうだww
そういう時は、直接 歯科医院に問い合わせましょう!
『どうやって?何て聞いたら良いの?』
私の答えはこうです。
『舌のできものが気になるので、口腔外科の先生に診て貰いたいんですが、口腔外科の先生はいますか?』です。
在籍してなければ別の病院を探せば良いし、
一般歯科でも口腔外科に紹介状を書いてくれるような、歯科医院を探しましょう!
・セカンドオピニオンの大切さ
そもそも、セカンドオピニオンってご存知ですか?
セカンドオピニオンとは‥
【今かかってる医師(主治医)以外の医師に求める第2の意見】です。
堀ちえみさんも早い段階でセカンドオピニオンをしておけば、もう少し早い段階で発見できたかもしれません。
非常に残念です。
馴染みの歯医者さんなどに大丈夫と言われたら信用してしまうかもしれません。
また、
主治医との関係が悪化することを心配して言い出せない方もいるようですが、基本的には心配ありません。
そんなことよりも、命の方が大切です。
歯科に限らず、医療全体においてもセカンドオピニオンはとても大切です。
医師に任せきりにせず、自分にとって最善だと思える治療を医師と話し合いながら決めていきましょう。
自分が受ける治療にどのようなメリットとデメリットがあるのかも、
よく話しあいましょう。
④ぴあすの経験談
・実際にあった舌癌患者さんのお話し
何年か前のお話しです。40代男性の患者さんでした。
『舌のできものが1ヶ月以上治らないので診て欲しい』との事でした。
私の勤める医院には口腔外科の非常勤の先生がいます。
受付さんが判断して、初診時に口腔外科の先生が出勤する日に予約をとっていました。
素晴らしい。受付さんです♪
初診時、私が担当させて頂きました。
先生が触診すると、先生の顔色が少し変わりました。
(普段はポーカーフェイスです)
どうですか?と聞くと
『癌かもしれません』とのこと。
それを聞いて、とっさに思いました。
『男性は40代・・急いで大学病院を紹介しないと』っと思いました。
40代はまだまだ若い、若いと癌の進行も早いのです。
結婚もされてて、子供さんも小さそう‥
紹介状を渡し、出来るだけ早く大学病院に行くように説明しましたが
あんまりピンときてなさそう‥
いきなり癌かもという説明だと不安になるだろうと、少し説明をオブラートに包んで説明していました。(これがいけなかったのか)
後は、ごり押しで‥(;^ω^)
明日、明後日には仕事を休んででも大学病院に行ってもらうように説明しました (説明って難しいよね~)
最後まで半信半疑な表情だったので、個人的にとても心配してた方です。
それ以降連絡もなく‥。
堀ちえみさんの件があってから、その方からお便りが届きました。
【全文】
拝啓
突然のお手紙失礼致します。
昨年の9月末か10月頭に○○歯科さんにて診察を受けました。
○○と申します。
この度はお礼を言いたく、この様なお手紙を書かせて頂きました。
舌に口内炎のようなものができ、1ヶ月以上治らなかったので診て頂いた所、白板症の疑いがあるとのことで、大学病院を紹介して頂きました。検査結果、初期の舌癌でした。
その後の経過を申しますと、10月末から入院し、11月に手術をして約1か月後に退院しました。幸いにも転移はなく、現在は定期的に検査をし経過観察中です。
大学病院の先生は心配ないだろうとおっしゃってたので、私も心配はしていなかったのですが、まさかの結果に当時はショックを受けました。でも、今となっては早期発見できたことが本当に良かったと思っています。
それもこれも○○歯科さんがすぐに大学病院を紹介して下さったお陰だと感謝しています。
最近、堀ちえみさんのニュースを見て残念だと思ったと同時に早期発見の大切さを痛感したこともあり、お礼を言わずにはいられなくなりお手紙を書いた次第です。
診て頂いた先生と看護師さんのお名前は忘れてしまい申し訳ございませんが、その節は本当にありがとうございました。
お陰様で以前とほぼ変わらない日常生活を過ごせています。
今後も健康に気を配り人生を大切に過ごしていきます。
本当にありがとうございました。
敬具
結果はやはり癌でしたが、早期に治療ができて本当に良かったです。
ですが、看護師ではありません( ;∀;)歯科衛生士です~。(こだわる~)
メディアでは見落としたことばかりが取り上げられるかも知れませんが、癌をしっかり見極め大学病院にすぐ紹介してくれる良い先生も沢山います(^^)/
歯医者はたくさんあります。
不安な時はセカンド・サードオピニオンをしていきましょう。
今日も読んで頂きありがとうございました。