訪問歯科衛生士が行う 経鼻経管栄養や胃ろうの方への口腔ケア5ステップ
こんばんは(^◇^)
風邪をこじらせて、鼻水だらだらで大変な思いをしたぴあすです。
この時期にくしゃみや咳は嫌がられますよね(;´・ω・)
みなさんも体調管理に気をつけて下さいね!!
でも、マスクがね~ぞ~!!
今日は
訪問歯科衛生士が行う・経鼻経管栄養や胃瘻の方への口腔ケア5ステップ
についてお話しします。
[もくじ]
①時間を守る
⓶加湿・保湿
③口腔粘膜・咽頭部・舌のケア
④加疲(剥離上皮)は無理に取らない。
↑痂疲の写真を載せるので嫌な方は飛ばしてね!
⑤保湿
①時間を守る
訪問診療をする上で必ず守っていることです。
栄養注入終了後から1時間半以上経過しないと口腔ケアは絶対行わないようにしています。
何故かというと‥
口腔ケアの刺激が原因で嘔吐や逆流を起こしてしまう可能性があります。
また、
胃内容物を誤嚥してしまうと重度の誤嚥性肺炎を引き起こす危険性があるからです。
エピソード
看護師さんが口腔ケアに行く時間を勘違いされてて栄養剤の注入が始まっていました。
他に診る患者さんがいなかったので、きっとわざわざ来てくれたのに悪いと思っての行動とは思いますが、栄養のチューブを外して『口腔ケアをお願いします』と言ってくれましたが、丁重にお断りさせて頂きました。
看護師さんの事をとやかく言おうと書いたのではありません。
ですが、実はこういうことは結構あります(^^;)
病院などの方に出来るだけ迷惑をかけないということが大切だと思いました。
栄養剤の注入の時間を守るって簡単に言っちゃってますが、実際はすごーく大変です。
病院などにより時間も違うし、その時間に合わせて行くにはアポイントの調整も非常に大変です(;^ω^)
⓶加湿・保湿
経管栄養や胃瘻をしている方・お口から食事をとっていない方・リハビリの時だけ食べる練習をしている方はどうしてもお口が乾燥しがちです。(特に冬場!)
お口を使わないと‥
自浄作用(唾液の力で歯の表面や舌・粘膜に付いた汚れや細菌を洗い流し清潔に保つこと)が弱るので、乾燥しやすくなります。
なので、いきなり口腔内を触らず加湿・保湿をしていきます。
乾燥が酷い時は加湿器を置いて貰うように頼んだりもします。
ホットパックをして口腔内の保湿をジェルなどを使いながら行っていきます。
口腔ケアジェルの使い方4つのポイントを参考にしてみて下さい
誤嚥性肺炎を引き起こさない為には、咽頭部と舌のケアが非常に大切になります。
なので吸引機を使用しながら丁寧に行っていきます。
まず、鼻腔と口腔が乾燥していたら咽頭も乾燥している仮説を立てます!!
咳反射が起こる時間は目安として7~8分と書いていますが、個人差があります。
咳反射が何度も起こる方もいるので、吸引機は1番最後に片づけるようにしています。
詳しく知りたい方はこちらを読んでみて下さいね。
また、舌も同じようにマッサージして刺激します。茸状乳頭にこびりついた痂疲はなかなかの曲者です。
なので私の医院では口腔内に使える重層を水に混ぜて使用します。
オキシドールも試しましたが、個人的にはNGです。
濃度にもよるかもしれませんが、プールの水を口の中に入れられる感じだったので
口腔内に使える重層(無味無臭)をお勧めします。
重層を使うとじわ~っと浮いてくるような感じになります。
④痂疲(剥離上皮)は無理に取らない
こう書くと語弊があるかも知れませんが、痂疲は以外と曲者です。
特に舌上の痂疲は1度ですべて取りきる事は難しいので、少しづつ取るような感じが大切です!!
また、歯が残っている方は口蓋の痂疲がそのまま繋がって歯にこびりついている事もよくあります。
取れないからとケア時間が長くなると、患者さんの負担が大きくなります。
菌数を減らす気持ちが大事だと思います。
肩で呼吸をし始めたらしんどいサインです。気をつけて下さいね!
口蓋(うわアゴ)の痂疲 参考に痂疲を載せます↓口蓋の痂疲
⑤保湿
口腔ケアは保湿に始まり保湿に終わりますね。
乾燥してる方が多いからですよね~。
保湿も【口腔ケアジェルの使い方4つのポイント】を参考にしてみて下さい。
咽頭ケアについては、歯科医師の黒岩恭子先生の講習に出たり書籍を読んだりして勉強しました。なるほど~と勉強になる事が多いのと実践しやすいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
是非、読者になって頂けると更新の励みになります。