オーラルフレイルって何?どんな症状?
今日は、最近よく聞くオーラルフレイルって何?どんな症状?についてお話ししていきまぁす。
結論から言ってしまえば
”口腔の虚弱”(きょじゃく)です!!
そもそも、虚弱って何? 分かりやすく言っちゃえば、口腔の衰え(おとろえ)ですね。
[目次]
1.高齢者のフレイル
①フレイルとは
②フレイルの多面性
③フレイルの定義
2.オーラルフレイル段階
①社会性/心のフレイル期
②栄養面のフレイル期
③身体面のフレイル期
④重度フレイル期
3.スクリーニング
①スクリーニングとは
②スクリーニング検査の種類
4.トレーニング
1.高齢者のフレイル
①フレイルとは⇒加齢により心身が老い衰えた状態のことです。
英語の『Fraity(フレイルティ)』が語源だそうです。虚弱・老衰・脆弱(ぜいじゃく)などを意味するようです。また、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味するようです。
②フレイルの多面性
・Social Frailty(ソーシャル)=社会性の虚弱・閉じこもり・孤食
・Physical Frailty(フィジカル) =身体的虚弱・オーラルフレイル・サルコペニアなど
・Mental Frailty(メンタル)=心・認知の虚弱・うつ・認知機能の低下
③フレイルの定義
◇筋力が弱くなる
◇倦怠感さらに日常生活が億劫になる
◇活動量の低下
◇歩行機能が低下
◇体重が減少
👆項目に1~2つ当てはまると『前虚弱』(プレフレイル)
3つ以上が虚弱となります。
2.オーラルフレイル段階
[口腔機能]
①社会性/心のフレイル期
口腔リテラシー(関心度)の低下により、虫歯や歯周病が悪化し歯の喪失がおこる。
②栄養面のフレイル期
噛めない食品が増え、滑舌も悪くなる。わずかのむせがある。【オーラルフレイル】
③身体面のフレイル期
咬合力の低下・舌の運動の力の低下・食べる量の低下
④重度フレイル期
摂食嚥下障害・咀嚼機能不全が起こってくる。
3.スクリーニング
①スクリーニングとは‥
ふるいわけ。適格審査。特に健康な人も含めた集団から、目的とする疾患に関する発症者や発症が予測される人を選別する医学的手法・・・だそうです。
歯科医院で働いていると、健診の用紙を持って来られる方がいますよね~!
これですね~。
②スクリーニング検査の種類
◆オーラルディアドコキネシス
⇒最近、よく聞くようになりました。歯科衛生士学校を卒業してからだいぶ年月が経つので、何だっけって思った方も多いんではないでしょうか。復讐は大切ですね。
ぱ[pa]/た[ta]/か[ka] の発音を繰り返し発音させる。10秒間に発音した回数を測定し、1秒あたりの回数を求めます
オーラルディアドコキネシスは発音を用いて、舌・口唇・軟口蓋の運動速度や巧緻性(こうちせい)の評価を行います。
分かりやすく言ってしまえば
【お口の器用さを調べる検査】です(^^)/
手動でしている所もあるかも知れませんが、こんな機械もあるみたいです↓
[rakuten:hakarokai:10001081:detail]
私は使ったことがありませんが、スタッフは欲しがってる方が多いようです!
私も使ってみたいけど、院長からの購入許可がでませ~ん。自力で頑張りますww
◆RSST(repetitive saliva swallowing test,反復唾液嚥下テスト)
⇒嚥下機能に問題がないかの検査です。
唾液を嚥下(えんげ)してもらい(空嚥下)30秒間で何回できるかを評価します。
(第2指で舌骨を第3指で甲状軟骨を触知し、甲状軟骨が十分に指を乗り越えた場合の
み1カウントとします)
30秒間に3回以上は問題なし、3回未満の場合は問題ありと判断して日常的な誤嚥
を疑います。
特別な器具を必要としないので、簡単に実施することができます。また、仮に誤嚥し
たとしても唾液であるため安全性の高いスクリーニング検査です。
ただ、指示の入らない患者さんには利用できません。
◆舌圧検査
⇒舌の運動機能を最大舌圧として測定するもので、得られた測定は摂食・嚥下機能や
構音機能に関する口腔機能検査のスクリーニングの指標となります。
☆総義歯使用者は義歯を装着して測定します。
GCさんのJMS舌圧測定器が有名です。丁寧に動画で使い方を説明してくれています。貼り付けたかったけど、やり方わからないww
【GC JMS舌圧測定器】で検索できるので参考にしてみて下さいね。
他にも咀嚼機能の検査や唾液の検査と色々ありますが、今回はこのくらいで(^^♪
4.トレーニング
歯科衛生士ができる機能訓練を簡単に紹介していきますね。
◆パ・タ・カ・ラ体操
⇒有名なお口の体操です。施設でも実践されてるところが多くよく見かけます。
1⃣パパパパパ (口をしっかり閉じて発音してもらう)
↓
2⃣タタタタタ (舌が上あごのくっつくように発音してもらう)
↓
3⃣カカカカカ (喉の奥を意識して発音してもらう)
↓
4⃣ラララララ (舌を丸めて発音してもらうように)
この流れを3回繰り返します。はっきりと発音してもらうように意識しましょう。
食事の前にすると、効果的です(^^)/
◆口唇訓練
⇒その名の通り、くちびるの訓練です
1⃣『アー』
↓
2⃣『ンー』
↓
3⃣『イー』
↓
4⃣『ウー』
と発音してもらい、10回繰り返していきます。
口唇をしっかり意識してもらって行うのが大切ですね。
◆舌の訓練
⇒1セットを10回します
1⃣舌を突出
2⃣舌を挙上(上にあげる)
3⃣舌を下垂(下に下げる)
4⃣舌を右側へ(口角に触るように)
5⃣舌を左側へ(口角を触るように)
◆頬の訓練
⇒ふくらませる・すぼめる動作を10回繰り返す
1⃣ふくらませる
2⃣すぼめる
などなど、他にも沢山あり過ぎるので他の訓練はまたの機会にしますね。
食べる動作って、健常者にとっては当たり前のことかもしれませんが、
この『食べる』という動作の中には沢山の器官が関わっていて、この器官の1つでも欠けると食べる事が困難になってきす
私は勉強していく中で、食べるという事はとても大切で尊いことだと思うようになりました。また、施設などに行くと食事を楽しみにしている利用者さんがとても多いです。その楽しみを奪わないように口腔衛生管理を継続し、また機能訓練やトレーニングの指導を行い、出来るだけ長く自分の口から安全に食事を取って頂けるように訪問歯科衛生士として頑張っていきたいです。
決意表明かっ ( `ー´)ノ ww
読んで頂きありがとうございました。