ぴあすの口腔ケアドットコム

歯科衛生士の目線からのお話です。

高齢者の口の中のトラブルで気を付けること 虫歯と歯周病について

こんばんは(*^-^*)

 

やっと20記事かけました。

  

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すごく時間かかってますが、マイペースに続けます(^^)/

 

 

今日は

足も悪いし、歯のクリーニングに行くのも大変って方・自分自身で予防しましょう!!高齢者の口の中のトラブルで気を付けること 虫歯と歯周病について

 

のお話しをしていきます。

 

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[もくじ]

①高齢者のお口のトラブルは

・すり減ったり、歯茎が退縮した歯は虫歯の格好の餌食

・歯を失う原因第1位は歯周病

・口臭の原因は口の中の細菌

・合わない入れ歯を使っていると、オーラルフレイルを引き起こす

 

②歯周病は歯を支える骨を溶かす病気

・歯周病は全身に影響を及ぼす

 

③まとめ

 

 

 

  

①高齢者のお口のトラブルは

すり減ったり、歯茎が退縮した歯は虫歯の格好の餌食

高齢になってくると、咬合面(噛む面)や歯茎がやせて歯の根元が露出

してる人が多くなってきます。

 

歯の1番外側はかたいエナメル質で覆われています。エナメル質が虫歯の進行を防いでいますが、ひとたびエナメル質を突破すると一気に虫歯は進行していきます。

 

高齢者の歯はエナメル質に覆われていない部分が露出していることが多く、虫歯はそこを狙って侵食してきます。

 

なので、高齢で歯がすり減ったり、根元の部分が露出している人は定期的なフッ素塗布やフッ素洗口またはフッ素含有の歯磨き粉を選んで使うことをお勧めします!

 

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歯を失う原因第1位は歯周病

歯周病は厄介な病気です。

長い年月をかけてじわじわと進行していくので症状がでるのが、中年になってからです。稀にもっと早い人もいますが。

 

歯周病は歯と歯ぐきの間の溝に歯垢がたまりハブラシで除去できていないと歯石となり

ます。歯石の中の細菌が歯周ポケットを作り健康な人ではポケットは1~2ミリですが

歯周病になるとポケットが6~8ミリとなります。

このぐらいの状態になってから、『歯茎が腫れた』などの症状で初めて歯医者に来られる方が多いなと感じます。

 

歯ぐきの下にある歯槽骨が吸収されて歯を支えられない状態になり、歯が抜けてしまいます。

 

歯周病の怖い所は気づいた時には歯がグラグラしていて、抜歯になってしまったということが珍しくありません。

 

歯周病は初期の段階で適切な清掃を行うと進行を防ぐことができます。

初期段階では殆ど症状はありませんが、症状がなくても歯医者の定期クリーニングに通う事をお勧めします。

 

自分の歯で食事ができることは当たり前なことではありません。

長年、この仕事をしていると合わない入れ歯で苦労している方を沢山診ています。

自分の歯で食事できることは本当にありがたいことです。

 

食事の楽しみを自分自身で失わないよう、大切にしてくださいね(^^)/

 

 

また、個人的には定期クリーニングがしっかりしている予防歯科に通われることをお勧めします。

 

 

 

口臭の原因は口の中の細菌

高齢になると老化や薬の副作用などによって唾液の分泌量低下します。

そのため、自浄作用が低下し口の中が汚れやすくなっています。

 

 また、柔らかい食事を好むようになる方はより汚れが付きやすくなります。

 

近くに寄っただけで、強い口臭がするのは口の中に細菌が繁殖している証拠です。

また、舌苔が沢山ついている人も注意が必要です。

 

口の中は細菌だらけです。菌の種類は違えども肛門周りよりも口の中の細菌の方が多いと言われています。

 

重度の歯周病の場合でも独特の臭いを放ちます。

 

口臭を予防する為にも口腔ケアは必須です。

 

  

 

合わない入れ歯を使っていると、オーラルフレイルを引き起こす

入れ歯を使っている人の約半数が、入れ歯に対してなんらかの悩みを持っていると言われています。

 

入れ歯が歯茎にこすれて痛い・入れ歯が落ちてくる・入れ歯を装着して食事すると味がわからないなど色々あります。

 

このような事を日常でよく聞いていると、自分の歯の大切さを実感します。

高齢になって食事を楽しめないのは辛いです。

 

合わない入れ歯を使っていると、入れ歯が気になって話したり食事することが苦痛になってきます。そうするとお口を使わなくなりオーラルフレイルを引き起こすことになりかねません。

 

 オーラルフレイルついてはこちらを参考にしてみて下さい↓

www.piasu-okuchicare.com

 

高齢者では使わない機能はすぐに低下してしまいます。

 

合わない入れ歯は歯医者で修理や調整をして貰いましょう。

 

 

時々、どうしても使いこなせない人もいます。嘔吐反射がきつい人などもいます。

 

そういう時はインプラントにもなるんでしょうが、経済的に難しい人もいます。

 

入れ歯もインプラントも難しい人は食事形態を変えたりと工夫が必要ですね(^^)/

 

 

②歯周病は歯を支える骨を溶かす病気

歯周病は全身に影響を及ぼす

上記で歯周病は歯を支える骨を溶かす病気と説明しましたが、歯周病菌は全身に影響を及ぼす菌だということが知られるようになってきました。

 

 歯周病は糖尿病を悪化させる

歯周病と深く関係している病気の代表格は糖尿病です。

歯ぐきの炎症自体が、糖尿病を悪化させる要因の一つになっていると考えられています。炎症反応によって生じた様々な物質や歯周病が産生する毒素が毛細血管から血液中に入り込みインスリンの機能を障害していると考えられています。

また、血糖のコントロールがよくないと感染に対する抵抗力が低下し口腔内細菌が増殖しやすいことから感染症の1つである歯周病に悪影響を与えることがわかってきています。

 

糖尿病患者さんのHbA1cの数値の確認は大切ですね。

 

8パーセント以上は観血処置を控えることが望ましいです

 

心内膜炎・心内膜症になる可能性もあります。

 

歯周病が脳卒中・心疾患のリスクを高める

動脈硬化は不適切な食生活や運動不足やストレスなどの生活習慣のみだれが原因でおこるとされていました。ですが、別の因子として歯周病菌などの細菌感染がクローズアップされてきました。

 

歯周病菌などの刺激により動脈硬化を誘導する物質が出て血管内にプラークができ血液の通り道は細くなります。

 

 

 歯周病と骨粗鬆症

 閉経後の骨粗鬆症患者さんにおいて歯周病が進行しやすい原因として最も重要と考えられているのが、エストロゲンの欠乏です。

 

エストロゲンの分泌が少なくなると、全身の骨がもろくなり歯を支える歯槽骨ももろくなります。また、歯周ポケット内にはでは、炎症反応を引き起こす物質が作られ歯周病の進行が加速されると考えられています。

閉経後の女性はたとえ歯周炎がなくても、エストロゲンの減少により歯周病にかかりやすく広がりやすい状態にあることを知っておくことが大切です。

 

 

他にもありますが、歯周病菌は全身に悪影響を及ぼしてきます。

歯や全身を守る為に、毎日の歯ブラシと定期クリーニングは継続していきましょう!!

 

 

 

③まとめ

私が個人的に思うことは、若いうちから定期クリーニングの習慣をつけることが

大切だと思っています。

歯医者は痛くなってから行くと時間も費用も倍になります。

虫歯も歯周病も軽度のうちに治しておくと時間も費用も少なくて済みます。

(できたら、やってますよね~w) 

 

 

でも、できるだけ多くに人に定期クリーニングの継続を勧めたいです。

 

 

私が訪問診療で何年も継続してケアしている認知症患者さんですが、体調が悪くなり退所して別の施設で会った時もうっすらと覚えてくれているのか、口腔ケアを再開してもすぐに受け入れてくれました。

身体が覚えているようでした。

 

この時、強く感じたのは‥

【継続する大切さ】です。

 

定期クリーニングでも訪問口腔ケアでも継続が大切です。

 

私はよく言う言葉があります。

 

虫歯や歯周病が悪化している患者さんに

『根気強く通って下さいね』と伝えています。

 

みなさんも食事の楽しみを奪われないように、歯を大切にしてくださいね♪

 

今日も、面白いことは言わず真面目に書いてしまった‥(反省)

 

 今日も読んで頂きありがとうございました。

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