わが子の口臭が気になったら知っておいて欲しいこと9選
子供が顏を近づけてきたら『うっ』となる臭い。経験ある方もいるのではないでしょうか。乳幼児の頃は歯が萌えてきたばかりなのに口臭?小学校の頃になると口臭が強いと学校でいじめられないかと心配になりますよね。
私が勤める歯科医院に来院される方も『子供の口臭が気になるんですが、ほっといても大丈夫なんですか?』なんて質問をよく受けます。
今日は子供の口臭の疑問などを、歯科衛生士目線からお話ししていきます。
子供の口臭が心配になりませんか?子供の口臭の原因と対処法
寝起きの口臭
寝起きの口臭は大人の方でも起こりますよね。
寝ている時は唾液の量は減ります。寝る前にしっかりとお口の中の掃除ができていないと口の中の細菌が増殖し口臭の原因になります。
本来、子供さんは唾液の量は多いんですが、口で呼吸する癖や口の中の掃除ができていないと口の中が乾燥し細菌が増殖し口臭が発生してしまうこともあります。
お口の中にとって唾液はとても大切なんです。
口で呼吸してる子供さん
口で呼吸するのが癖になってしまっているお子さんもいます。まず、日常の中でお子さんを観察してみて下さい。テレビやユーチューブなんかを見てる時やおもちゃで遊んでいる時に『ぽかん』とお口が空いてることはありませんか?
口の中が乾燥してしまうと、汚れがつきやすく細菌も繁殖しやすくなり虫歯や歯肉炎の原因にもなります。
もし『お口がぽかん』と空いてる場合は、その都度注意を促してあげるようするか、口の中のトレーニングなども有効ですが何をしたら良いか分かりませんよね。
お口をぽかんと開けてしまう子供さんは唇だけが原因ではないこともあります。
舌の筋力が弱いお子さんは唇を閉じる力も弱い為にお口がぽかんと開いていしまう傾向にあります。
舌のトレーニング方法
舌と唇の筋肉を鍛えるあいうべ体操
①『あー』の口で5秒キープ
『いー』の口で5秒キープ
『うー』の口で5秒キープ
『べー』の口で5秒キープ
1セット10回を1日2セットを目安に行いましょう。
舌を鍛えるタンタン体操
舌を巻くようにして上アゴにつけてから、舌に打ち付けます。
1セット10回を1日2セットを目安に行いましょう。
*タンと音が鳴るようにしてみましょう。
もし、お口がぽかんとしているのが治らない心配って方は1度医療機関を受診しましょう。
最近では予防矯正といってお口のバランスを整えることで、正しいアゴの成長や自然な生え変わりを助け、歯並びが悪くなってしまうことを予防する予防矯正などもあります。
虫歯などを放置している
虫歯などを放置していても口臭は発生します。
虫歯はミュータンス菌という菌が発生させる独特の臭いがあります。なので、虫歯がある子どもさんは虫歯を治すことが大切です。
また、食べカスが溜まっていたり歯垢や歯石が沢山ついてるとこちらも口臭の原因になるので、まず口の中を清潔に保つということが口臭予防になるので寝る前や食べたら磨くなどを習慣付けることも大切です。
舌の上が汚れている
舌の上をよく見ると、白くなっていることがありますよね。これは唾液の量が少なかったり、消化器系の疾患(胃腸が荒れたり)・免疫力が落ちると舌苔というものがついてしまうことがあります。
舌苔は異臭を放つので場合によっては除去する必要があります。
清掃は歯ブラシでも構いませんが、力加減がしやすく汚れがしっかり取れる専用に舌ブラシや舌クリーナーなどを使い除去する事をお勧めします。
舌ブラシでもあまり強くし過ぎないで下さいね(^^)/
ストレスを感じている
子供の場合でもストレスを感じ口臭を発生させている原因になっていることもあります。
人間はストレスや緊張状態が長く続くと唾液の出る量が減り、口の中が乾燥することによって口の中の環境が悪くなります。
口臭の原因がハッキリしない時は子供がストレスを抱えていないかなども考慮して考えていく必要があります。
鼻炎や蓄膿がある
鼻炎・アレルギー性鼻炎・蓄膿症・副鼻腔炎などがある子どもさんは口呼吸になることが多いのと鼻の奥から臭ってくる異臭があり、それが原因で口臭が発生してしまうこともあります。
まず、耳鼻咽喉科を受診することが必要です。
鼻が悪くないのに口がぽっかり空いてしまう子供さんは口呼吸が癖になってしまっている子供さんもいます。
風邪をひいてて熱がある
風邪や発熱による口臭は一時的なものなので心配いりません。
発熱により口の中の温度が上昇すると唾液の分泌量が抑制され口臭がきつくなります。
また、体調が悪く歯磨きできていなかったりも関係します。口臭が気になる時は子供の体調の変化にも気を配りましょう。
下痢をしている
胃腸の調子が悪く、下痢をしている時にも口臭が発生することがあります。
腸内で発生している悪臭が吸収され吐く息にまざるとも言われています。
下痢をしている子どもさんの口臭が気になるようでしたら、腸内環境を整える工夫をしてあげてみましょう。
便秘や便秘気味
便秘の時はさらに口臭が強くなると言われています。
身体にとって不要なものが腸に長く停滞する為、有害物質が発生します。この有害物質が血液に乗って全身に運ばれます。これが口臭の原因になってきます。
普段から便秘にならないようにするのも大切ですが、なかなか難しい子供さんもいるのではないでしょうか?
子供さんによって様々ですが、子供の胃腸はストレスに弱く、すぐにお腹の調子が悪くなります。
子供が安心できる環境を作ってあげられるようにし、話をよく聞き共感してあげることも大切です。
原因が分からない時は消去法で考えてみよう
口臭の原因がはっきりせず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか?わからない場合は消去法で探ってみて下さい。
ただ、一時的な口臭でも親御さんが気にし過ぎているケースもあります。
過度に心配し過ぎないように気をつけましょう。
来院された方のエピソード
私が強く印象に残っている患者さんがいます。
小学生の女の子でしたが母親が子供の口臭が気になるとのことで来院されました。
本人は口臭を気にしていなかったんですが『先生、この子 めっちゃ口が臭いんです。臭いませんか?』と母親が言ってこられました。
あんまりにも言うので、担当医も私も彼女に息を吐いてもらい直接確かめましたが‥‥臭わない‥‥(^^;)
担当医は『口臭はそんなに感じないですよ~』とやんわり伝えましたが母親は納得していない様子でした。
過度に気にし過ぎは逆に子供の心を傷つけることもあるので、子供であれ口臭などのデリケートな話は慎重に行う必要があるなと感じた出来事でした。
子供の口臭のまとめ
子供の口臭を指摘する時は細心の注意を払う必要があります。また子供はストレートに言うので、友達などに『くさい』と言われて深く傷ついてしまうこともあるので、口臭に気付いた時は早めに対処してあげる必要もあります。
口臭について正しい知識を身に付けて適切に対処し口臭予防できるようにしていきましょう(^^)/
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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