訪問歯科衛生士が教える、お口を開けてくれない利用者さんへの6つのポイント
こんばんは、ぴあすです。
口腔ケアを嫌がって、お口を開けてくれない利用者さんって沢山いますよね。
口腔ケアについての本では、信頼関係をつくる・拒否の原因を考える・脱感作やリラクゼーション・スキンシップなどなどが多く書かれていると思います。
ですが、実際は時間に追われて『そんな時間ない』と思われている方も多いんではないでしょうか?訪問診療だけではなく、院内の業務と兼務してる歯科衛生士さんは沢山いますよね。
私も初めの頃は、何とか時間を確保しリラクゼーション・脱感作などに励みましたが……突き飛ばされたり、入れ歯をポーンと投げられたりと大変でした(^^;)
嫌がって口を開けてくれないけど口腔ケアを続けた方が良いか悩んでる歯科衛生士さんに私が実際に行っているポイントをお話ししますね(^^)/
訪問歯科衛生士が教える、お口を開けてくれない利用者さんへの6つのポイント
拒否するけど、無理やり口腔ケアを続けて良いの?
往診を続けていたある時のことです。病院へ往診中に痰が多い患者さんだった為、看護師さんに吸引をお願いしました。吸引中、患者さんはとても苦しそうにされていました。吸引はとても苦しいそうですが、吸引をしなければ痰がつまって大変なことになりますよね。
吸引を見ながら思いました…
・口の中が痂疲だらけ
・家族が我慢できない程の口臭がある
・噛んでくるから歯ブラシができない
口を開けないから、拒否するから、ケアを諦めるの?違うよね~っと思いました。
口の中が綺麗になったら得られる効果については、皆さんもよく勉強されてると思うので省きますが‥
利用者さんが拒否してもケアが必要な場合もあるが、利用者さんの家族とよく話し合う事が大切
だと思いました。
お口を開けてくれない利用者さんへの6つのポイント
①家族の意向を確認
家族の意向を聞く
拒否の強い利用者さんや意思表示できない利用者さんに口腔ケアをさせて頂く時に
一番大切にしていることです。
キーパーソン(介護をしていくうえで中心となる人)に必ず電話で連絡をとるようにしています。キーパーソンの方が近くに住んでいない事はよくありますが、必ず連絡を取り利用者さんのお口の状態を伝えるようにしています。
『拒否が強いので、バイトブロックを使うようになりますが良いですか❔』
そうすると‥
『あの、口の状態ではかわいそうなのでケアをお願いします。』とか
『あまり無理はしないように、お願いします』などの答えが返ってきます。
『よくわからないので、お任せします!』なんて(;^ω^)丸投げな答えが返ってくる事もあります。そういう時はケア後の状態を必ず連絡します。
書類上だけの連絡ではなく、利用者さん家族との信頼関係(ラポール)がしっかり構築できると問題も起こりにくくなると思います。
②身体の状態を確認
歯科衛生士って全身状態の把握は苦手ですよね~?私も苦手です。分からないけど何となくケアしてる‥ではいけないようです(^^;)
ポイントだけお伝えします。
1.利用者さんの既往歴・現病歴・薬の種類を把握
2.バイタルサイン
3.わからない時は勝手な判断をせず、医師・看護師に聞きましょう
4.緊急時の対応の仕方
全身状態の把握については、また別の機会に詳しく書かせて頂こうと思います。
③口腔内を確認
虫歯や歯周病で取れそうな歯がないかは必ずチェックしましょう。もし、取れそうな歯がある場合は歯科医師に治療を依頼する。
④口腔ケア時(安全第一・無理しない)
【安全に手早く、完璧に汚れを取ろうとしない】
完璧に汚れを取ろうとしないなんて言ったら誤解があるかもしれませんが、私は拒否の強い方などのケアの時は完璧に取るということよりも菌数を減らそうと考えてケアします。誰でも、苦痛な事は短時間が良いですよね❔
基本的に3人で手早くケアします。(磨く人・頭を固定する人・手を固定する人)みたいな感じです。『1人でケアしてるから無理だよ~』って方は他職種の職員さんなどにサポートを頼んでみましょう。
うがいができない方も多いのでそういう場合は吸引機を使いましょう。
吸引機の使い方についてもまた別の機会にお話しする予定です。
歯科衛生士さんは日々、歯を磨いているので普通に磨いても一般の方よりは十分汚れが取れてると思います。完璧を目指すより継続の方が大切かなと思います(^^
⑤口腔ケア後の身体の状態を確認
ケア後はすぐ目を離さず、ケア前と変わらないか?息は苦しそうにしてないか?などしばらく観察しましょう。
気になる事があれば、バイタルチェックを行います。
⑥報告
1回目のケア後は大体必ず家族やケアマネージャーに報告します。
書類上だけではなく、電話で報告させて頂き今後について話あっていきます。
おかげ様で電話が得意になりました。w
また、病院の医師から紹介状を頂いた時は医師にお礼状も書きます。
お礼状かけてますか?
私の医院はお礼状が書けて無かった時期があり、医師に不快な思いをさせてしまった事があります。気を付けて下さいね。
報告は地域連携にとってとっても大切です。独断で行わないように気をつけましょう。
以上が6つのポイントです。
ブログを始めたばかりなので、文章ばかりで分かりにくい所もあったと思います。
ごめんなさい。わかりやすくできるように頑張ります!!参考にして頂けると幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
是非、読者になって貰えると更新の励みになります。